夢ラン~笑顔×世界翔ける自転車~

これは21歳大学生が笑顔とともに世界一周する物語です

Day282⑴ 地球の反対側の森の頂に

12/11
Rio bravo対岸→O'higgins
102.30km
 

 
朝は結局早く出られなかった
 
疲れてるのに寝れなかったから仕方が無い。
…もしかしたら、テント泊に慣れすぎて、屋根と壁があると落ち着かなくなっていたのかもしれない。
 
もしそうだとしたら、重症だと思った。
 
その日一番初めのフェリーに乗るため、やってきたカナダ人のおばちゃんと話をした。
その年でその決意が素晴らしいと褒められた。
21で、自転車で一年間海外を走る日本人というあなたは本当にレアだと言われた。
 
こんなやり取りを誰かとしたことが久しぶりだった。 
 
きっと全然笑ってないせいだろう。
色々な疲れが顔に出ているんだと思った。
 
とはいえ、もう残された選択肢は急いでウシュアイアに行くしかない。
今日も気合を入れて走る。
 

 
20kmほどブラボー川の隣を走っていくと、ついに長津ともに走ったRUTA7と別れを告げる看板が。
 
 

 
ここからオヒギンスまでx-91
車では折り返してくるしかないので、あまり車が通り過ぎない。
 
その道をまっすぐ進み続けると、ずっと楽しみにしていた世界一過酷な国教越が待っている。
 
そう、エンジン付きの巨大マシンでは乗り越えられないのだ。
 
自転車ならどこでも行ける。
 
これはあながち嘘ではないと伝わるだろうか。
 

 
七号は1081kmで終わり。
ここまでチャリで完走しました。

 
また峠が始まる。
 

 
このタイヤ痕。深い砂利に埋まって滑った跡。
絶対落車すると思ったが、耐えた。
 
我ながら、自分の体幹意外とよかったと思った。
自分の体幹に感謝
 

 
二日前に話したアルゼンチンの適当な斜度の看板
よくよく見てみると、黄色の板に黒いシールを切って貼ってあった。
この車、どちらが前だかわからないから、看板だけだと上りか、下りか、分からないことがある。
 
やっぱり、適当である
 

 
この峠は昨日ほどの斜度はないにしてもダラダラと続いた。
 
てっぺんかな?と思ったところで
 

 
まさかの日本語で話しかけられる。
ブラジル在住の日経の方々だった。
 
まさに、先祖がブラジルで農業をするため移住した日本人の子孫だ。
 
ちなみにブラジルにはその人たちと農業をしながら生活できる日本村があるので、興味があったら行って欲しい。
 
日本語で話せたことだけでも満足なのに、この人たちがわざわざ止まって話しかけてくれてくれたのは
 

 
味噌汁!!!
 
日本から、地球の反対側の林道の峠のてっぺんで味噌汁を貰えることなんてあるだろうか。
非常に感動した
 

 
少し下ってからもう一つ峠を超える
 

 
風が吹き荒れ、パタゴニア地方に入ったことを実感させられる。
 

 
南北アメリカ大陸を縦断していたやしまるさんが、サイクリング部の仲間達と一緒にここで写真を撮っていたことを思い出した。
 

 
ブラボー川ははるか下だ。
ブラボーのかなり上に居るってことは、今僕は超ブラボーなんだろうか。
 
たしかに、味噌汁パワーを得て比較的元気にはなっていたかな
 

 
【続く】