夢ラン~笑顔×世界翔ける自転車~

これは21歳大学生が笑顔とともに世界一周する物語です

Day1 葛藤の旅立ち

3/5-6
日本-トンブアン空港
 
3/6
出発直前だというのに準備に追われている。
何せついさっき研究の進捗報告を終えたばかりで、大学院の入学書類を急いでポストに投函してきたところだ。
一年間住所不定無職。移動式ホームレス大学生をしていた人間とは到底思えない。
 
そんな自分に物足りなさを感じているのも確かだ。
旅をしていた頃とは全く違う毎日。あの頃大事にしていたものも無くなったり、薄れてしまったり。消して楽しくないという訳では無いが、今の自分と現状に満足していないのは確かだ。
 
自分でも一番呆れていることがある。
普通に生活している一瞬にあの旅での一瞬が急にフラッシュバックするのだ。別にきっかけがあるわけでも思い出そうとしている訳でもない。本当に突然思い出す。 
 
あまりにも多いのでその国と出会った人の名前当てをしてそれを1人ゲームとして楽しんでいるくらいだ。
 
自分自身呆れている
 
こんな状態を変えなくちゃいけないとはずっと思っていた。最悪この”思い出し病”が治らなくても構わないが、今の満たされないままの生活はもううんざりだ。
 
航空券のキャンセルも効かないこともあってコロナと一般的意見を全ておしのけて強行する選択を選んだ。隔離されても構わない覚悟くらいはあった。
結局のところ自分勝手なだけなのも呆れるが…
 
 
学校関連の用事を片付け、最後の道具の準備と確認を済ませて駅に向かったのは夜八時
 

行くこともからっきしなくなった東京へ久々の新幹線に飛び乗る。
電車の中でもまだ本当にいっていいものか葛藤する。理由は自分勝手だし、今の情勢に完全に反することをしている。
モラルの欠けらも無い
 
東京での寝床も決めていなかったが、この超大装備を担いでホテルまで行くのすらめんどくさかったので、思考停止で空港泊を選択した。
 

成田空港第二ターミナルは24h空いている寝れるスペースがある。本当は第三ターミナルの北ラウンジに遥かに重要量のある宿泊スペースがあるのだが、改装中で空いていなかった。
畳で寝たかったけど、久々の寝袋泊はとても落ち着く。浮浪者魂が体の隅まで浸透している。
 
3/6
第二ターミナルはLCCの発着口でもあり、格安便はとても不便な早朝や夜遅くの便が多い。そのため6時には物音で寝れたのもでは無い。
お土産屋さんが貰ってきたダンボールと百均で買ってきた梱包材を駆使して自転車とザックを輪行袋に詰めていく。
 
 
今回は飛び出している部分には梱包材を巻き、全体をダンボールで覆うようにして輪行袋に入れた。
毎長期休み飛行機に自転車の乗せて移動しているが、この作業は何度やっても正解だと思える方法が見当たらない。
今回は丈夫さをコンセプトにしたが、袋詰めしたあと取っ手がなくて持ち運びにえらく苦労した。
 

第一ターミナルに移動
この時出発2.5h前だったが、既にチェックインは始まっていたので早めに預けてしまうことにした。というのも、帰国の便が一つ勝手に変更されたのだ
 

お分かりだろうか
カトマンズ、トリブバンからタイ、ドンムアンまでの飛行機が何故か一日遅れの便に勝手に変更されたのだ。
おかげでタイでのトランジットが見事に噛み合っておらず、タイに到着した時には成田行きの便は既に半日前に飛び立ったあとという状況に陥る。
 
スカイスキャナー、旅行会社、航空会社全てに問い合せたが本社に連絡しろの一点張り。
HPからは便の変更もできず、直接出向くことにした。
 
結果原因は予約サイトが存在しない便を予約させたため航空会社は変更するしかなかったのだという。原則航空会社は変更不可なのでスタッフも本社との連絡にかなり時間がかかっているようだった。
とりあえず絶対信頼していたスカイスキャナーはもう信用するに値しない。
 
 
カウンターで自転車を預けた重量はジャスト30kg。予約は1キロ刻みで出来たのだが30kgで予約していた。測って合わせた訳でもないがジャスト。毎回そう。(←くどい)
 
これって才能だと思う(←うるさい)
 

自転車海外ツーリングでは毎度お世話になる大型荷物検査。
いつもお世話になってます。スタッフの中にはネパールの方もいてなんだか仲良くなった。
 
帰りの便については本社の返事待ちいうことでとりあえずチェックインは終了
 

出国前に日本をチャージしていく
 
入国審査で体温チェックされた。さすがにコロナ対策は抜かりない。
搭乗前に帰りの便について説明があったが、なんと日本からスタッフでも変更できなかったのでタイの本社で聞いて欲しいと言われた。
タイライオンエア…この会社は一体どうなっているんだ…
 

一抹の不安を抱えたまま出国
コロナといい色々不安要素しかないがこの程度の不安要素は旅の頃に比べればほぼ無いに等しいのか、我ながら呆れるほど落ち着いていた。
それよりも、日常を抜け出してまだ見ぬ海外への高揚感を感じられて、この感情をまだ持っていた自分が嬉しかったくらいだ。
 
 

車窓から見える長野県があまりに綺麗で感動した。自分がいかにいいところに住んでいるのか上空1万メートルから思い知る。
 
機内では英語は問題なかったものの、せっかく持ってきた本やイヤホンを忘れたり、水をくみ忘れたり、海外旅の勘が鈍っていると思いしった。
 
 
退屈だと思っていたが、寝たりブログを書いたりしていたら思ったより早くドンムアン国際空港に到着。8hというのは長そうで意外と短いと感じた。
性にあわないと思っていたが、意外と寝るのも好きなのかもしれない
 

ここで空港に着いてから1時間も機内で待たされた。迎えのバスが来ないからと言われたが、コロナのチェックのため厳戒態勢を引いていたのではないだろうか。、現に街中の人達がマスクをしている現状には驚いた。
 
入国は驚くほどあっさり終わった。
トランジットで1日滞在するからと説明し、次の便の予約表を見せたらすぐ入国させてくれた。
一番心配だったことがこうも済むと素っ頓狂になる。
 
 
2つ目の問題である帰国の飛行機だが、受託荷物を受け取る場所にあったロストバゲージの航空会社のオフィスに尋ねたところ、非常に人当たりのいいお兄さんが出てきてくれて時間こそかかったものの気持ちよく問題は解決した。
 
これが新しい帰国の飛行機

 
23日バンコク発の同様の便は、天下のコロナ様のおかげで無事欠航となり、24日の便で予約された。
今年僕は4年生。
卒業式は24日
 
卒業式でれないじゃないか!!
 
…前途多難って楽しいよね