夢ラン~笑顔×世界翔ける自転車~

これは21歳大学生が笑顔とともに世界一周する物語です

Day10(2) 地獄の序章

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Manang-ice lake(撤退)
 
【続き】
 

街の入口に明らかに
ここからがicelakeまでの王道ルートですよ〜!
と主張せんばかりの看板があったが、トレースひとつなかった

のちのち聞いてみるとmungiiよりもmanangにひとつ近いbrakaの方が王道のルートだったらしい。

少しガスが湧いてきたが相変わらず美しいアンナプルナⅢ

どんな山の上にも仏塔。ブッダはネパールで産まれたんだ!!と主張する看板が至る所にある
 
こちらはアンナプルナⅣ.Ⅱ

やはりガスが湧いてきてしまった

トレースもない、整備された道もないトレッキングルートをこの目印とオフライン地図アプリmaps.meを頼りに進んでいく

日本の山より斜度があるように感じる。30分で先ほどから写真に写っていた川があんなに小さくなった

そしてbrakaからのトレッキングルートと合流してトレースが現れる 
 
…安心したのもつかの間
ここから天気が崩れる
 
さっきまで青9割の快晴だったのに昼を過ぎると同時に一転、ダウンを入れた全ての防寒具を装備してすすむ。 
深くなる雪。全くたどり着かないゴール。
登っている途中一昨日の昼飯で話した人と会ったのだが、なんと宛にしていたレストランが空いていないらしい。
これには諦め知らずの僕も撤退が頭をよぎる。

1時半にはもう真っ白。
スパッツを持っていればもっと楽に進めたんだろうが、夏靴ウレタンなしのローカットシューズにサイクル用靴下。雪が靴の中に侵食する。

そして2時頃ようやくレストランに到着した
カナダとアメリカから来た3人組が続行が撤退を悩んでいた。
彼らも飯なしスパッツなしで予想外の天候に悩んでいたらしい。
 
僕は一分で決めた
 
撤退しよ
 
ここから湖まではトレースなしで片道3キロ、往復6キロある。登っても絶対に何も見えないし、下山したら暗くなっているのは目に見えているし、装備不足もある。
それなら大人しく下山すればmanangでうまい飯食ってマッサージしてもらえば最高の休日じゃん!と思ったわけである
(マッサージはイアンに教えてもらった)
 

善は急げ。即下山

…1時間足らずで帰ってきてしまった…
さすがにもうちょっと挑戦すればよかったかな…と思った

チャリでダラダラ帰る

馬が増えた。乗りこなすチベッタンかっこいいな

街に戻ってからシャワーを浴びて、手紙を書いた。休息日には手紙を書くのが世界一周で癖になってしまっている
ポストカード集めはキリがない種類があるので見てるだけでも楽しいし、集めるのは僕の趣味にもなっていた。
 
肝心の郵便局だが

地図にはこれだと書いてある。
読んでも人は出てこないし、窓の隙間を覗き見ても牛しかいないし全くもって郵便局に見えないが、2階の奥をよくよく見てみるとおんぼろの看板でうす〜くpostofficeの文字。
 
通りかかった地元の人によんでもらうとおじちゃんがでてきた。今日は日曜日でもうやっていないのだが、特別に開けてくれた

これが窓口なのだがいや、、全くもって郵便局には見えない…
切手には日本とネパールの友好の50円切手が。細かいお金が足りなくて5円分負けてもらったし、休日に開けてもらったしいたりつくせりだ。

ヤクヘッド。

相変わらず町中にいるイッヌたちをもふもふしながら帰る

競パンひとつしか食べていないし、明日から電波も(既にないが)ご飯もなくなるし夕食は奮発してヤクステーキにした。
めちゃくちゃ高いので頼んだ時はやっちまった…感があったが、食べて大満足だった。にんにくソースがめちゃくちゃ元気が出る。
 
それにこのサーキットで固形の肉は普通の食事では出てこない。タンパク質を取るには結構高くなる上にツナというなんとも微妙なライン。
 
僕はタンパク質で動けるようになるので実質タンパク質は炭水化物
 
????
 

8時までストーブで他のトレッカー達と話して、部屋に戻ると洗った服たちが凍りついていた…
今晩もまた吹雪で、雷までなっていた。
 
それに下痢が治らない…
スーパーで下痢薬売ってて飲みまくってるのにな…
いつになったらちゃんと寝れる夜が来るんだろう